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高周波溶解炉
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刃物用新素材(イターナル)の鋳造には、現代の鋳造技術を総動員した技術が必要
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技術情報(鋳造)  

刃物用新素材(イターナル)の鋳造には、現代の鋳造技術を総動員した技術が必要です。特に、溶湯の注湯過程と凝固過程におけるすべての変化(ガス、密度、粘度、晶出など)を想像できる技術力が求められます。

当社では、以下の2つの理論を鋳造技術の基礎と位置付けています。

 ・ Dr.Karsayの湯口系方案理論(著書:湯口系と押湯の設計)
 ・ R.Wlodawerの指向性凝固理論(著書:鋼鋳物の指向性凝固)

言い換えますと『鋳型内へ純粋な溶湯以外の異物を混入させない技術』『押湯下に欠陥を発生させない技術』です。両理論を基にして、この2つの技術をライフワークとして追及して現場での実鋳造の経験より編み出したものが、当社の鋳造技術であります。より難易度の高い刃物用新素材の鋳造に関しては両技術を芸術品の域まで高めて鋳造しています。このことは容易なことではありません。神からのプレゼントと絶対に諦めない執念と鋳造技術を極限まで追求する覚悟が必要です。

その中で、最も重要であり、「鋳物製品において、必要悪である。」とすら言われている押湯に関する考え方(押湯方案)は、以下の通りです。

 
(1)基本的考え方
 
鋳造する前に、押湯下に欠陥が発生するか否かを予測する技術が必要です。
凝固の進行をどれだけ精密に捉え、数値化できるかによって、上記予測する技術の精度が決まります。
 
(2)押湯方案の流れ
 
押湯方案の工程
備考
A:押湯を設置する位置の決定 製品において凝固時に欠陥を発生させないように、押湯の設置位置を決定します。
B:押湯下製品部の凝固時間の決定 モジュラス計算で決定します。
C:押湯の凝固時間の決定 1.押湯タイプの決定(開放押湯or盲押湯,
  トップ押湯orサイド押湯)
2.押湯内溶湯の消費量の推定
  (別に詳細検討します。)
3.押湯凝固時間>製品凝固時間ですが、
  その差の度合いは、溶湯中のガス量が
  多い溶湯のほど、大きくする必要があります。
(注)押湯は溶湯中に溶解していたガスの抜け道になるからです。
D: 押湯と製品の接続部分の凝固時間の決定
押湯と製品の接続部分は、小さい程良いが、製品→接続部分→押湯の順番に凝固させる必要があります。
 
(3)押湯内溶湯の消費量の決定
 

次の3工程により、押湯内溶湯の
消費量は決定されます。

押湯内溶湯の
消費工程
備考
液体収縮
材質と鋳込温度により決まります。
凝固収縮
材質固有の収縮量があります。
型張り量
鋳型強度と材質により決まります。

(注)押湯内溶湯の消費量の合計を、材質毎、工場毎に決定する必要があります。

 
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